<シビック・コアとしての図書館>
市役所や市民会館など主要な公共施設は、市の中心域に点在し、市民は取り巻くように外周域に多く居住しています。
従って、市役所の東250m、天白川沿いの図書館も、四方から集まってくる市民を迎え入れるためのインパクトのある佇まいが求められました。四隅の「太陽、宵の明星、月、明けの明星」の4つの塔は、中心域のシンボルであり、そのもとに市民が共に学びあえる場を提供しています。
<市民の自発的な活用を促す建築計画>
書架群の創り方の基本として、目的に応じて探せる、案内できる、蔵書構成の変化に応じて排架(順序だてて並べること)を変えていける、図書館員のアイデアでテーマ別排架もできることなどに配慮しています。
次に、どの分野の書棚からもデジタル情報をハイブリッドに利用しやすい環境、つまり現時点ではパソコンの混在のさせ方を考えました。
具体的には、まとまりを持った中置書架群を崩さず、かつ、どの書架間通路からも検索ゾーンが近くにみえるように配列。
将来増設を可能にするデスク周りにゆとりを持たせました。
そして開架スペース全体に回遊性を持たせつつ、方向感覚を失なうことがないように、天井の高低、光の採り入れ方、家具の組み合わせ方などにより、場所に応じた風景をつくるよう心がけました。
また、図書館員の専門性(有難味)を実感できるレファレンスの利用を促すために、声を掛けやすく会話しやすいデスク周りの設計も重視しました。
日本建築家協会優秀建築選2009
JLA図書館実践シリーズ13「よい図書館施設をつくる」
新建築0903
近代建築0904
日本建築学会作品選集2011
第17回愛知県人にやさしい街づくり特別賞
H24年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰
内閣府特命担当大臣表彰優良賞
H27年6月書籍「日本の最も美しい図書館」掲載
所在地:愛知県日進市
構 造:鉄筋コンクリート造 地上2 階
規 模:敷地面積:11555 ㎡ 延床面積:6102 ㎡
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